2004/12/05

水質検査

以前に出した井戸水の水質検査の結果が帰ってきた。比較のために飯田市の水道水も掲載した。

飯田市上水道

飯田市上水道 水質検査成績結果
飯田市水道局の、水質の結果から作成
飲料水の種類、採水場所など
採水月日 平成16年01月21日 8:35  (前日)晴   (当日)晴
採水場所 妙琴浄水場(上水道)
検査水の種別 滅菌後の供給水(浄水)    (気温)1.6℃ (水温)2.4℃
検査項目 水道法による基準 結果 判定
pH値 5.8−8.6 7.4 適合
臭気 異常でないこと 異常なし 適合
異常でないこと 異常なし 適合
色度 5度以下 <1度 適合
濁度 2度以下 <0.1度 適合
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 10mg/L(注1)以下 <0.1mg/L(注2) 適合
塩化物イオン 200mg/L以下 1.9mg/L 適合
過マンガン酸カリウム消費量 10mg/L以下 0.2mg/L 適合
一般細菌 100コ/mL以下 0コ/mL 適合
大腸菌群 不検出 不検出 適合
クロロホルム 0.06mg/L以下 0.0046mg/L 適合
ジブロモクロロメタン 0.1mg/L以下 0.0000mg/L 適合
ブロモジクロロメタン 0.03mg/L以下 0.0004mg/L 適合
ブロモホルム 0.09mg/L以下 0.0000mg/L 適合
総トリハロメタン 0.1mg/L以下 0.0050mg/L 適合

当たり前であるが、飲料に適する。源水の状態は記されていない。飯田の水道水は概して美味しい。普段井戸水しか飲んでないものがたまに飲んでも、カルキ臭に殆ど気が付かないほどである。

水道法による水質基準(注3)では50項目の検査に合格しなければならないので、飯田市でも当然検査をしているわけであるが、発表はない。好奇心だけだが、見てみたい。 > 飯田市担当の方。

また、源水が一番綺麗な真冬の物だけを発表するのは、フェアじゃないような気がする。良いのだろうか。真夏の資料が見たい。 > 飯田市担当の方。

開善寺の井戸水

開善寺の飲料水 水質検査成績結果
財団法人 中部公衆医学研究所による測定
飲料水の種類、採水場所など
採水月日 平成16年10月27日 7:??  (前日)不詳   (当日)不詳
採水場所 飯田市上川路1000
検査水の種別 井戸水    (気温)不詳 (水温)15.0
検査項目 水道法による基準 結果 判定
pH値 5.8−8.6 6.6 適合
臭気 異常でないこと 異常なし 適合
異常でないこと 異常なし 適合
色度 5度以下 <1度 適合
濁度 2度以下 <0.1度 適合
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 10mg/L以下 4.1mg/L 適合
塩化物イオン 200mg/L以下 9.7mg/L 適合
過マンガン酸カリウム消費量 10mg/L以下 0.2mg/L 適合
一般細菌 100コ/mL以下 0コ/mL 適合
大腸菌群 不検出 不検出 適合
トリクロロエチレン 0.03mg/L以下 <0.0002mg/L 適合
テトラクロロエチレン 0.01mg/L以下 <0.0005mg/L 適合
1,1,1-トリクロロエタン 0.3mg/L以下 <0.0002mg/L 適合
シマジン 0.03mg/L以下 <0.0003mg/L 適合
チウラム 0.006mg/L以下 <0.0006mg/L 適合
チオベンカルプ 0.02mg/L以下 <0.0002mg/L 適合
ダイアジノン 0.005mg/L以下 <0.0001mg/L 適合
クロロタロニル(TRN) 0.05mg/L以下 <0.0001mg/L 適合
ジクロルボス(DDVP) 0.008mg/L以下 <0.0001mg/L 適合

めでたいことに、「飲用可」。検査項目の内、「シマジン」以下6項目は農薬である。農薬に限らず解説がここにある。開善寺のある場所の上段は広大な農地が広がっていて、その中には果樹園などもあり幾らか心配で。

水道水とはどこが違う

基本的には両方とも良い水である。細かなところでは違うところがある。

硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素

飯田市の水に比して、「硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素」が多い。これは肥料(窒素を含んだ有機物・樹木・動物の死骸なども含む。)に由来する物であって、無機・有機肥料ともに硝酸態窒素を増やす原因になる。「有機肥料だから無公害」ではないのだ。

もっとも、水道水は処理済みの水であって源水がどうであるかは別である。

塩化物イオン

地質、下水、家庭排水、工場排水及びし尿等からの混入により検出され」とあるが、CODが上水道並みということから、カルシウム塩・マグネシウム塩などの影響ではないかと思っている。硬度は測定されないから判らない。

pH値

市の水道は幾らかアルカリ性で、我が井戸水は幾らか酸性である。理由はよく判らない。アルカリ金属の溶出が少ないか、炭酸ガスが多いのか。いずれにしても我が水は鉄パイプには優しくない。

トリクロロエチレンほか

トリクロロエチレン以下三種類の物質は、脱脂に優れ洗浄剤として多く用いられた。そのうち1,1,1-トリクロロエタンは1996年までに全廃された。環境中に未だ残存しているということだ。

市の水道でも当然測定されているはずであるが、発表がないので比較出来ない。

遊離残留塩素

表には示されてないが、水道水は給水栓水(最末端の蛇口)の遊離残留塩素濃度を0.1/L(結合塩素の場合は0.4mg/L)以上保持するように定められている。これは細菌が生育出来なくなる濃度。

これがカルキ臭の素になっている物で、当然井戸水には含まれていない。

終わり