昨年遷化した同夏(同期のもの)の一周忌に出かけた。同夏のものが私を含めて六人お参りしたのだ。栃木県は足利市。よく晴れていて、気温は朝で0℃前後、信州の-8℃あたりから比べれば何と暖かい、はずであったが朝から強風(当地比)、メチャクチャ寒く感じる。上州の空っ風、舐めてはいけない。
若い頃にお邪魔したお寺で六人ともその時一緒のはずである。ところが、話題にしてみると誰も覚えて居ない。近くにある大中寺に行き、上田秋成の「青頭巾 」に出てくる「江月照松風吹 永夜清宵何所為」などの話を伺ったことを私は覚えて居るのだ。
色々話を交わしてみると、各々少しずつ異なった部分を覚えて居て、どうも同夏で同夏会(同級会)をやったらしい。しかし幹事役であった足利の某もそのことを覚えて居ない。割合とそういうイベントは忘れていない気がしていたのだが、全員がかなり怪しくなっている。
帰りにあきる野市の某寺に立ち寄った。同世代では一番早く遷化して八年ほどになる同夏の墓参りをしようというわけだ。駐車場の横に美事なシャクナゲの木があった。二十本ほどあって、それぞれ既に立派な花芽を付けている。何時植えたのだろうか、今回初めて気がついた。昨年も同様に足利からの帰りに立ち寄ったがその時は気がつかなかった。だから最近になって植えたものであろうと想像した。
奥様にお茶を頂きながら、そのことを話題にした。ところが「いやぁ、開善寺さんから苗を頂いた物ですよ、あれは。覚えて居ません?」「毎年咲いて写真を撮りに大勢人が来ますよ」というお話で。私には全く憶えがなく、そう教えられても記憶がよみがえらなかった。小さな苗からということと、今の木の大きさから判断すると二十年前には植えたようなのだ。
何かの機会に差し上げたのだろうが、そのことをすっかり忘れていて今も思い出せない。
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2008/4/22 〜 |