万年筆を使っていたときのデフォルト色は、ブルーブラック(青墨(あおすみ)色)でした。万年筆を使わなくなってからかなりの年月が経っています。このごろひょんな事から懐かしのブルーブラックを目にしました。
本堂の濡れ縁が長年の風雨で汚れてしまい、雑巾で拭いても白っぽくなってしまい、今回柿渋を塗ってみました。雲水が使う網代笠には必ず柿渋を塗ります。管理人が使った頃は、柿渋には腐敗臭があり塗った直後はひどい臭いがしました。今市販されているものはほぼ無臭です。廊下に塗ったとは言え、塗膜ができるわけではないので、素足に感じるのは「木」そのものです。
塗った後に画像のようなものが方々に出てきました。古釘のさびに柿渋が反応したようです。柿の渋はタンニンで、タンニン酸類(ポリフェノール)は鉄錆と常温で反応し、水に不溶性の青色又は黒色の錯体を作るらしいのでこのような色になったものと思います。タンニンは繊維にきわめて強固に結合吸着するらしいので、こういう濡れ縁の保護には良いのではないかと。
上記サイトを見ると、要するにタンニンであればいいので、柿渋(結構高い)でなくともお茶だろうがコーヒーだろうが同じような効果(木材の保護)があるはずなので、コーヒー風味の廊下もまたいいのではと。今度目立たないところでやってみます。出がらしを使えばいいので財布にも優しそうです。
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2008/4/22 〜 |