ジョルジュ・スーラはご存じのようにフランスの新印象派の画家です。中学の美術で習った記憶があります。PCに触れるようになった時に、「点描を実践したスーラは、ディスプレイに表示された、文字通りの点描画をどういう思いで見るだろうか」と思った物でした。実際には印刷では既に点描であったわけですが、印刷時にわずかといえども色が混ざり込むのは避けられませんでした。PCのディスプレイで、ほぼ本当の点描になったわけです。画像を加工するソフト上では、その描写された点(ピクセル)を拡大するのは造作もないことで、これで技法としての点描は必要のないものになったかのようでした。「スーラが泣くぞ」です。
この夏、某喫茶店(キャッツアイ)へ棚経に参りました。盆棚のある部屋に立派な製図板(ドラフタは商品名だったんですね。知りませんでした。)があり、描きかけの一枚の点描画が置いてありました。奥様に伺うとご主人が描いているとか。結構大きな物で、完成にはまだ時間が掛かりそうでしたが、その手間(根機)を思うと気が遠くなりそうな作品でした。その時はカメラがなく、後日お伺いして撮影させていただきました。
市販されている水性のカラーペンで、一点ずつ打つわけで、グラデーションなども全て点で表現されていました。最近になって始められたようで、全くの独学とのことでした。今制作中の物は、来年の美術展に出品を薦められているものだそうです。
最後の画像では、一点一点が見て取れます。現代の手作業によるドット絵(点描画)、さて来年の美術展で初めて見る方々はどんな感想を抱かれるでしょうか。楽しみです。
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2008/4/22 〜 |