方言ついでに。 2/8 の朝日に「にぬき」が使われなくなっている、という記事が出ていました。「にぬき」は標準語だろう、とはさすがに思いませんが、遠足の時には必ず「にぬき入れとくからなぁ」と母からいわれたものです。
煮抜き、五目ずし、関東炊(かんとだ)き……。「食」に関する関西ことばが日常生活から急速に姿を消している。武庫川女子大学言語文化研究所(兵庫県西宮市)の岸本千秋助手(44)の調査でわかった。「まずい」を意味する「もみない・あじない」は絶滅寸前だ。
調査は2008年11〜12月、武庫川女子大の学生124人と、同研究所に普段から協力している一般の20〜60代の158人を対象にアンケート方式で実施。関西とそれ以外の地域で異なる呼び名を持つ「食」に関する言葉を並べ、どちらをよく使うか選んでもらった。一般の回答者には、子どもの頃どちらを使っていたかも答えてもらった。
その結果、60代以上のほぼ半数かそれ以上が子どもの頃に使っていた「なんば」「ごんぼ」「関東炊き」「ばらずし・五目ずし」という単語が、それぞれ「トウモロコシ」「ゴボウ」「おでん」「ちらしずし」に変わっていた。学生は、これら四つの関西ことばを使う割合が1割に満たなかった。「もみない・あじない」は30代以下でほぼ消滅。「煮抜き」(ゆで卵)も50代以下ではほとんど使われなくなっていた。
「かしわ」「お造り」は学生の1〜2割が今も使うと答えたが、すべての世代で「鶏肉」「お刺し身」を使う割合が拡大。60代でも「鶏肉」「お刺し身」が5割を超えていた。
地方の言葉が消える背景としてテレビの影響が指摘されている。岸本助手は「テレビ世代が親となり、子世代へ伝承する言葉として認識されていない」と、関西ことばの衰退が加速していると指摘する。
一方で西日本を中心に使われる「ミンチ」は、40代以上で子どもの頃より使う人が増え、「ひき肉」を上回った。学生の間でもほぼ半々と健闘している。岸本助手は「かつて関西で肉と言えば牛肉を指したことから、豚や鶏を『肉』と呼ばないよう英語から採り入れられたといわれる。外来語の持つ新しそうな印象のために生き残ったのかもしれない」と話す。(吉野太一郎)
今と比較してではなく、あの頃基準でも貧乏でした。ニワトリを飼っていて(農家でした)売り物でしたが遠足の時には「にぬき」を作ってくれたのです。確かに 50 代以下ではありませんが、ここに出てくる言葉は子ども時代には私にとって全て標準語でした。
私の採れたところは「明石の田舎」です。くっきり・はっきり田舎です。京都や神戸や大阪などの町ではありませんでした。単なる関西の田舎言葉ではなかったんだなぁ(遠い目)
前の記事のように、実際は方言は滅びないでしょうと思います。言葉は時代によって変わってきていて、今も変化の最中なのでしょう。マクドやらマックやら新しい方言は次から次へと生まれてきています。「古い方言」の中には滅びるものもあるでしょうが。
話変わって、新聞とはいえ記事の全体をこのように引用してしまうのは「引用」ではなく「転載」ではないのか、引用は良くても転載はいかんのではないか、とも私も思います。以前はごく一部だけ引用していたのですが、書籍とは違い、ネット上ではある日突然サイトが消滅することがあります。サイトではなくても引用したものがなくなってしまうのは、ままあることです。これは印刷媒体の時には想定されていなかった事ではないでしょうか。原典に当たることが出来なくなってしまいます。
私の作ったものの中にもデッドリンクになっているのも少なくありません。
というわけでこの頃は意味が分かる範囲(今回は記事全体)を引用文として引くことにしました。
もしも「こらぁ」といわれればすぐさま取り下げるつもりの「へたれ」なのですが、書籍の場合とは違うでしょとは思います。(新しい基準が必要でしょうね)
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2008/4/22 〜 |